2011年3月16日水曜日

Thai kanmantapaap ransii Namie (タイ 原子力発電 浪江)






海外にいると情報はどんどん入ってくるのに何も出来ない。もどかしい。マンションに一人しかいない日本人の僕を見ると、みな手を合わせる。ニュースだけ見ると日本全土がツナミツナミで沈没したみたいだ。今日もテレビは我慢強い背中の丸まった日本人の姿を映し出す。人々は今現在タイではやっているドラマ「おしん」とイメージを重ねる。
改めて世界地図を広げると、アジアの端っこに存在する日本という国の形が不自然にみえてくる。ちょっと大き目の水玉を一滴、太平洋にポトンと落としたら、消えてなくなりそうな。ましてや自分で揺れたら水がかかってくるのは分かりそうなものだ。遠いところから、誰かがそうやって地球を眺めている。

アユタヤの象村から日本へ行き浜松のバイク工場で月給8万円で働くタイ人の友人は、昨日の進度6に震え上がっていた。東京大学で学ぶ金持ちタイ人留学生は昨日の便でタイに戻ってきた。タイは完全な格差階級社会。持たざるものに安全は保障されない。「タイに工場を移転しておいてよかった」と微笑む成金日本人もいるだろう。
そして今日、浪江の人が無事だということを知った。地震発生すぐ、メールは送ってみたが、「実は・・・」と電話口で言われるのがこわくて電話できなかった。避難所情報をこっそり見るしか出来なかった。
浪江では2020年にオープン予定の原発の対策として、まちづくりCMコンテストという企画の映像制作講師をしていた。スポンサーは東電だ。私の中では「いい仕事」だった。
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今の情報ですが、浪江をはじめとする福島県浜通り地方は津波で壊滅的な被害をうけました。町がいくつも丸呑みです。その上、浪江は原発の10キロ圏内のため、完全待避命令がでています。 馬は、野馬追祭りの時期しか家にはいないため、今の時期。。家にはいなかったはず。ですが、津波と放射能で、家屋家財は大きく被害をうけている可能性が高いと思います。
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ときどき停電になるタイでは今、原子力発電所の計画がすすんでいる。クーラーガンガンが大好きなタイ人、ケチという言葉が大嫌いなタイ人には節電なんてまず無理だからだ。

サイアムパラゴン1階のモスバーガーで友達から電話。「マサオ、東京ディズニーランド行くんだけど、危なくない?」

タイには地震がない。ツナミはある。





僕らは臭いものに蓋をしてきたのか。いいや、それでもそうしないと仕事がない、人が去ってしまう浪江の現状を知っている。浪江に嫁いできた腕っ節の強い母の姿を、僕は確かにこの目で見た。